膝を捻ったり、転んで膝をぶつけたり、特に怪我をした訳では無いのに、椅子から立ち上がる時の痛みや階段の上り下りでの痛み等で症状を感じる方は多いのではないでしょうか。慢性的な膝の痛みの多くは、加齢や肥満、筋力の低下、可動域の低下によって膝にかかるストレスが増加する事で生じています。また、特に外傷がない場合でも膝の
軟骨や半月板に損傷がある場合もあります。膝を守るクッションの役割を行う軟骨がすり減ると炎症や関節の変形が進行し関節の隙間が狭くなります。症状が進行すると下記のような関節の様々な症状が出現してきます。




















膝への負担が大きくなる原因


① 長時間の立ち仕事・重労働
長時間の立ち仕事や重労働は膝に対して過度の荷重ストレスがかかることになり膝を痛める原因となります。また、階段昇降も膝への負担が大きくなります。


② 肥満・体重増加
体重が増加することにより、必然的に膝への荷重ストレスが増加します。


③ 筋力低下・柔軟性低下
筋肉の柔軟性の低下、筋力低下は膝の安定性を低下させるとともに変形の原因にもなります。


④ 靴の選択
各個人の足の形状や仕事・運動の用途に合わない靴で生活すると、膝への負担を増加させるばかりか、腰痛の原因にもなります。




膝の痛みを予防・改善しましょう

 関節の動きを保ち、症状の悪化を防ぐ為に運動療法は欠かせません。水中歩行やストレッチを行う事で関節の動きを拡げたり、足腰の筋力を強化する事に繋がります。しかし、無理な運動や関節に対し過負荷な運動を行うとかえって症状を悪化させてしまう事があります。


 そのため運動を行うには、体型や姿勢や関節の状態を十分にチェックしながら患者様ご自身に合う運動を選択する事が重要になります。わきだ整形外科でリハビリを行う際には、1人1人の関節の状態や、姿勢、身体バランスのチェックを行い患者さん自身にあったリハビリプログラムを実施していきます。


 薬物療法・運動療法を行っても症状に改善が見られない時や、既に関節の変形が生活に支障を来している時には手術が行われる事もあります。


 「膝の痛みは年のせいだから・・・」「そのうち痛みはとれるわ・・・」痛みを我慢し、生活に支障が生じる前に医師に相談しましょう。