70歳代の女性の方です。
手術を行う半年前から左股関節に違和感がでてきて、徐々に長距離歩行・立ち座りや歩き始めの左股関節痛が出現してきました。
画像診断(レントゲン)より、股関節の付け根の骨は変形し、軟骨がすり減り関節の隙間が狭くなっているのがわかります。日常生活にも支障がでてきたため、わきだ整形外科にて左人工股関節置換術を行いました。

術後経過
術後の痛みは少なく、術後2日目から両松葉杖を使用して歩行を開始し、術後1週には、一本杖で歩行が可能となりました。退院時には、手術前からの左足を引きずる様な歩き方も改善し、杖なしでの歩行が可能になりました。退院後は、股関節の痛みもなく充実した毎日を送っています。
人工股関節置換術を受けられる患者様は、安心して自宅復帰して頂くために、4週間の入院期間をもうけています。手術前は、全身の姿勢や股関節の動きや筋力をチェックし、手術後リハビリがスムーズに進むようにしています。入院期間中は、術翌日から股関節を動かし、ベッドに腰掛けることができます。術後2日目からは徐々に術側の股関節に体重をかけることが可能であり、状態に応じて松葉杖歩行・歩行器での歩行を開始します。術後早期からのリハビリを行う事で、術後の合併症や筋力低下を最小限にとどめています。また、退院までには、階段昇降練習や屋外歩行練習、床上動作練習などを行い、ご自宅に戻られてから、不安なく生活して頂けるようにしています。







歩容の変化
術前は、左股関節に痛みがあり、股関節を曲げたまま床面を上手く蹴れずに歩かれていました。術後には、痛みもなく股関節の可動性・筋力の改善も図れており、股関節を伸ばして蹴れるようになり、スムーズに歩行できるようになりました。

術前の歩容
術後の歩容