
70代男性の方です。 半年程前に耕運機から転落し、第1腰椎圧迫骨折で他院にて3週間入院していました。 しかし、退院後も腰背部の痛みが取りきれず、知人の紹介でわきだ整形外科を受診されました。 手術前は痛みのために背中を伸ばす事が出来ず、前かがみの姿勢で歩いておられました。 歩きや立ち上がりなどの日常生活にも支障をきたしてきたため、経皮的椎体形成術を受けられました。
術後経過 経皮的椎体形成術の術後は、術翌日から寝返りや起き上がりも自己にて可能で、自立歩行も可能となります。 この方も、術後1日目の時点で腰背部の痛みは消失しており、動作もスムーズに行う事が可能となりました。 術後1週目で抜糸・レントゲン撮影を行い、骨や術創部の状態を確認した上で異常もみられなかったため、予定通り術後8日目での退院となりました。
 経皮的椎体形成術により下の写真の様に姿勢の改善が期待できます。 しかし、腰椎圧迫骨折では痛みのために前かがみの姿勢を取ることが多く、これにより更に腰背部への負担が増大してしまいます。 そのため理学療法は、固くなった股関節周囲筋のストレッチや、衰えていた体幹や殿部〜両下肢の筋力強化訓練を中心に進めて姿勢改善を図っていきました。 理学療法をしっかりと行うことで圧迫骨折による腰背部の痛みだけではなく、術前にクセとなっていた不良姿勢も改善がみられ、殿部から下肢の筋力が向上し歩行時の疲労感も訴えなく、日常生活へ復帰することが可能となりました。
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