60代女性の方です。
最初の症状は右殿部・右下肢痛としびれでした。
安静時も痛みがあり徐々に症状は増悪、やがて5分程度での間欠性跛行が出現し始め、歩行や立ち仕事など日常生活動作が困難になりました。
画像診断の結果、腰椎の神経が2カ所で強く圧迫されており、動揺性も見られました。
症状の出現から約8ヶ月後、腰椎後方除圧椎体固定術(Cortical Bone Trajectory)を行いました。(右写真)


術後経過
術翌日よりベッド上での下肢筋力強化、寝返りなどの基本動作練習を開始しました。
術後2日目には起き上がり・座位保持獲得、術後3日目には歩行器を使用ての自立歩行が可能となりました。
この時点で、術前にあった下肢痛・しびれはほぼ消失しており比較的スムーズに動作を行う事ができ、術後5日目で歩行器なしでの自立歩行が可能となりました。
術後3週を過ぎると、連続15分程度の歩行も可能となり間欠性跛行は改善しています。腰椎機能評価質問表(表)においても術後4週では5項目中4項目で100点となり症状の改善が分かります。
腰椎後方除圧椎体固定術 (Cortical Bone Trajectory)を行った方の入院期間は術後4週間です。
入院中は主に体幹・下肢機能の向上を中心に運動療法を実施します。手術・リハビリにより姿勢や身長改善も期待できます。(写真)また、術後はパンフレットを配布し腰椎に負担の少ない動作指導を実施しています。